COLUMN

2021.03.13

「座りすぎ」が健康寿命に及ぼす影響:座りすぎの弊害を解消する「バランスボール生活」を始めてみませんか!

 

新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって初の緊急事態宣言が出てから約1年。

 

コロナ禍を経て、多くの方が自身の生活や生き方を見直してきたかと思います。その中でも、「健康」の側面でいえば、「免疫力」や「運動不足」のニーズが拡大したという調査結果が報告されています。

 

外出の機会が減り、屋内で座っている時間が増えた新しい生活。こうした生活の変化によって、「体力が落ちた」「いつも体が重い」「元気が出ない」など、心身の違和感を自覚している人もいるかもしれません。

 

一日何時間、座っていますか?

 

数年前より「座りすぎ(TOO MUCH SITTING)」という言葉が世界で言われていること、ご存知ですか?この「座りすぎ」という生活像に注目し、健康への影響を調べた海外の研究結果は、私たちをとても驚かせました。

 

その内容というのが「1日に11時間以上座っている人は、4時間未満しか座らない人に比べて死亡リスクが40%高くなる」というものです。座っている時間が長くなればなるほど、がんや心疾患、肺炎などにかかりやすくなり、死亡リスクも高くなるという危険性が明らかにされています。

 

さらに注目したいことは、日本人の平均座位時間は7時間だったそうですが、この結果は世界最長だったということであり、特に座位時間が 1日 9.5時間を超えると、その傾向がより顕著になることが報告されています。

 

WHOの発表によれば、「座りすぎは世界で年間200万人の死因になる」と言われていますが、「喫煙は世界で500万人以上、飲酒は300万人以上の死因」と報告されていることと比べてみると、「座りすぎ」が健康リスクを脅かす生活像であることが十分に理解できるかと思います。

 

なぜ「座りすぎ」が健康リスクを高めるのか?

 

理由のひとつには、「長時間の同一姿勢による血流の低下」が指摘されています。血流が滞れば、臓器や組織へ運ばれる栄養や酸素の供給にダイレクトに影響を及ぼしますし、筋力が低下し、代謝が悪くなったり、肩こりや腰痛といった不調も出てきます。さらに、座りっぱなしの生活は体だけではなく、心にも悪影響を与えることが分かっており、メンタルヘルスへの影響も懸念されています。

 

コロナ禍により、生活や働き方が変化した2020年。この「座りすぎ」の傾向はテレワークとなった労働者を中心により顕著になっており、「座りすぎ」は「運動不足」と並んで見逃せないものになっています。

 

生活の中にバランスボールを取り入れてみませんか?

 

「座りすぎ」による健康リスクに対しては、30分に一回立ち上がって動くだけで、そのリスクを軽減させると言われており、一定時間ごとにストレッチをすることが奨励されています。そうであるならば、まずはご自宅の椅子をバランスボールに変えてみてはいかがでしょうか。

 

少し疲れたなと感じたとき、軽く弾んでみる。それだけでも、一瞬にして体や心の緊張がほぐれていきます。気分がスッキリします。さらに、ボールに座る生活が習慣化することで正しい姿勢へと定着し、自然と肩こりや腰痛などのプチ不調が解消されていきます。そしてもちろん、「座りすぎ」による健康リスクの回避にも繋がっていきます。

 

「疲れが取れない」「だるい」といった自覚があるならば、もしかするとそれは「座りすぎ」や「運動不足」によって、生きるために必要な「体力」が足りなくなっているのかもしれません。

 

一般社団法人体力メンテナンス協会では、かねてより「体力不足」が人間の健康に及ぼす影響に着目し、「生命活動の基礎となる体を動かす力」を養う方法の普及活動を行っています。

 

幣協会がお伝えしている「体力メンテナンス」は、いつでも、どこでも、はじめられるのが何よりの魅力です。まずは生活の中にバランスボールを取り入れて、簡単に「座りすぎ」の弊害を解消できる「バランスボール生活」を始めてみませんか。