COLUMN

2021.05.20

健康寿命を延ばす10分を日常に!「+10の体力メンテナンス」を習慣にしませんか?

 

「運動不足」は、喫煙・高血圧に次ぐ死亡原因の第3位となっており、運動不足に関連した死亡者数は年間5万人以上にも上ると報告されています。厚生労働省は現在、健康寿命を延ばすことを目標としてますが、この健康寿命を阻害する要因が最近の研究で分かってきました。

 

1つ目は心筋梗塞や脳卒中やがんといった、私たちの内臓や血管の機能が衰えていくというもの。その背景にはメタボリックシンドロームや肥満があります。

 

2つ目は、運動器の機能低下であるロコモティブシンドロームです。

 

そして3つ目は、認知症、うつなどの心の状態です。

 

これらは運動、栄養、休息、たばこといった生活習慣が複合的に絡み合って、健康寿命に影響していることが分かっています。

 

年々、減少している日本人の歩数

 

厚生労働省の「国民健康・栄養調査(平成29年度)」によれば、日本人の平均歩数は6,322歩であり、過去10年で1,000歩近く減っていることが報告されています。また昨年から、テレワークへの移行によって1日の平均歩数が3,000歩未満の労働者が増えており、身体活動の低下による健康被害への影響が危惧されています。

 

東京都健康長寿医療センター研究所によると、「1日の平均歩数が1,000歩増えるごとに、発症を抑えることができる病気が増える」ことが報告されています。歩数1,000歩というのは、歩く時間として10分に相当し、カロリーに直すと約30キロカロリーになります。30キロカロリーなんて大したことないと思うかもしれませんが、これが毎日続くと1年間で約1.5㎏太りやすいような活動状況にあります。

 

身体活動を「+10」で健康寿命を延伸を!

 

こうした現状から、厚生労働省は「今よりも10分多く体を動かしていきましょう」と呼びかけ、「+10(プラス・テン)」を推奨しています。

 

部屋の掃除や子どもとの遊び、ウォーキングなど、ほんの少しの活動や運動であっても、積み重ねればエネルギー代謝を向上させ、肥満やメタボリックシンドロームの予防に効果を得られるという研究が発表されています。まとまった時間にしっかり運動しないと効果がないと思われがちですが、実際には10分程度の身体活動であっても効果があることが明らかになっています。

 

体力不足になっていませんか?

 

ストレスの原因は、日々の生活や仕事に対するプレッシャーから対人関係など実に様々であり、4月からの新生活や環境の変化によって、もしかすると疲労がたまり、五月病になってしまった人もいるかもしれません。外出自粛によって活動量が減り、思うように気分転換ができず、リラックスタイムを満足に取れていないという人もいるかもしれません。

 

□ 寝つきが悪い、または眠りが浅いと感じる

□ いつも強い疲労感を感じる

□ 常に何かに追われている感じがする

□ やる気がわかず、集中力がない

 

現在、こうした状態に心当たりはありませんか?該当した項目がある方は、体力が不足し、心身の疲労がリセットできていない可能性があります。こうした方にこそ、「真の体力」を養い、免疫力を上げ、心の健康度も高めていく「+10の体力メンテナンス」をお勧めします。

 

「+10の体力メンテナンス」から始まるココロとカラダの健康づくり

 

ストレスを発散したい!でも、忙しくて運動する時間がない!

 

そんな方にこそおススメしたいのが「バランスボール」です。バランスボールはリハビリから生まれた運動器具であるため、どの年代の方も安全に運動することができます。ボールの上に座って、ポンポンと弾むだけで、心地よい有酸素運動ができます。

 

心身の健康に大切なのは、心地よい有酸素運動を継続して行うこと。心地よいと感じる強度の有酸素運動によって、体力がつき、自律神経が整い、セロトニンなどの神経伝達物質が分泌され、精神的な落ち着きを得ることができます。

 

普段から運動をしない人は、「動く=疲れる」というイメージがあるかもしれませんが、程よい有酸素運動は疲労物質を過剰に生産させずにエネルギー物質ATPを作り出し、疲れにくい体をつくっていくことが期待できます。休日、家でずっと寝転がっていたら、動いていないのに疲れてしまったというような経験はないでしょうか?

 

バランスボールは、畳一畳分のスペースがあれば弾むことが可能なので、これからの梅雨の季節でも天候に左右されずに行うことができます。日常生活の中にある隙間時間の10分に、「弾む生活」を取り入れてみませんか?「なんか疲れたな」と感じたときこそ、弾んでみる。手軽にできる「+10の体力メンテナンス」を実践することで、だんだんと体と心が軽やかになり、快適で活気あふれる日常生活になっていくでしょう。