COLUMN

2023.09.10

寿命と体力メンテナンス:運動と体型維持が「未来のわたし」を決める!

 

 

100歳以上の高齢者人口が2023年1月時点で9万人を超えていることをご存知ですか?

高齢者人口が1000人を突破したのが1981年、1万人を突破したのが1998年、その後も右肩上がりに100歳以上の「センテナリアン」が増え続けていますが、長寿の秘訣は何か?今日は「寿命に影響を与えている要因」に注目した内容です。

 

 

長生きの秘訣は男女差があった!

 

数年前、オランダの研究で判明した「長生きする人の傾向」が研究誌に掲載されましたが、そこには「長生きの傾向が男女で異なっていた」という興味深い報告がありました。

 

その研究報告によれば、男性の場合体型よりも「活動量」がカギであることを明らかにしています。具体的には、「1日に90分以上活動する男性は、30分以下の人よりも90歳まで長生きする可能性が39%高かった」とのこと。そして、「活動量が30分増加するにつれ、長生きの可能性5%高く」なり、男性の場合は「日常の活動量を増やしていく」ことが健康増進のキーとなっています。

 

一方、女性にとっての長寿のカギは「体型」。20代から体重を維持してきた人の方が長生きの傾向があった半面、男性のように活動量を増やすほど寿命が長くなっているという関連性はなく、この研究調査では1日60分が女性の最適な活動量だと結論づけられています。

 

健康寿命を左右するのは運動不足と体重増加!

 

以前から、死亡原因の上位を占める心臓病、がん、脳卒中は全て、「体重増加」と「運動不足」の影響を受けると指摘されていますが、体重過多、肥満、座りっぱなしのライフスタイルが健康に有害であることは、コロナ禍による新しい生活を経て、より明確になってきています。

 

運動不足やそれによる体重増加は、メタボリックシンドロームやロコモティブシンドローム、サルコペニアといった観点からも、予後を懸念されていることですが、実際に我が国でもこの数年の傾向として体重・BMIが増え、1日の身体活動量が減っている人が増加したことは厚生労働省の調査からも明らかになっています。

 

「未来のための10分」を自己投資しませんか!

 

肥満や運動不足が健康に良くないことは、既に誰もが知っていることでしょう。それでも、回避できない、改善できないと諦めている人が多いのも実情です。先に紹介したオランダの研究結果では、「男性では活動量、女性では体型」がキーと指摘がありましたが、まずは日々の10分を未来の健やかな自分のために投資してみませんか?

 

この10分という時間は、1日24時間の約1%の時間に該当しますが、この10分を意識的に体を動かす時間としていくことで、十分に減量やメタボの予防効果に繋がることは科学的にも明らかになっています。大事なのは続けること。ジムに行かなくても、ジョギングをしなくても、歩行時間を増やすなどの工夫を積み重ねていくことで、運動の便益を得られることが明らかになっています。

 

運動時間を作るために、今できること。

 

「じゃあ、10分の運動を始めよう!」と少しでも心が動いた方は、ぜひとも今日から始めてみて下さい。運動量が多い家事やガーデニングも有用な身体活動の一つであるため、毎日の活動をより意識的に行っていくことも、大きな変化を起こすことになります。

 

一方、歩きたいけど、時間がない。仕事の合間でも体を動かす工夫を知りたい。こうした方には、体を動かす一手段として「バランスボール」を活用してみませんか。ただ座る。ちょっと座って弾んでみる。天候に左右されず、いつでも、どこでも、弾める。この簡便な「バランスボール」を用いた有酸素運動であれば、10分の運動習慣を負担なく続けていくことができるでしょう。

 

実際に、このバランスボールを活用し、産後女性や高齢者、忙しいビジネスマンの方が減量や体力づくり、健康増進へと効果を感じています。全国で、オンラインで、体力メンテナンス協会のインストラクターがレッスンをしています。運動の秋、健康づくりの秋を、始めてみませんか?