COLUMN

2017.12.01

産後ダイエットを効果的に行うには?成功のカギは、「順番」にあった!

初めての出産。

壮絶な痛みを経て、ついに対面した愛しい我が子…。

女性にとって、最高に大切な瞬間ですよね。

しかし、感動の対面を終えて怒涛の育児が始まると、気になり出すのは…全身の疲労、あちこちの不調や痛み。そして、変わってしまった体型ではないでしょうか。

出産すれば平らに戻ると何となく思っていたお腹は、ゆるゆると緩んでまだもう一人赤ちゃんがいるかのよう。

そして、お腹だけでなく、身体のあちこちに脂肪がついて、全体的に柔らかく締まりのない体型になっているのにも気づきます。

体重に関しては…妊娠中にどれだけ増えたかにもよりますが、出産で戻るのは赤ちゃんと胎盤、羊水を合わせた6~7キロ程度なので、あと数キロがなかなか戻らないという方も多いでしょう。

産後ダイエット

産後女性のほとんどは、この単語を頭に思い浮かべるのではないかと思います。

産後は、実はダイエットには最適な時期です。

産後ダイエットは、きちんとしたやり方で行えば、必ずある程度の効果を上げることができます。

とは言え、産後すぐからやみくもに食事制限をするなど、間違ったやり方をしてしまえば、身体を壊し、育児にも悪影響を及ぼしかねません。

ここでは、産後ダイエットを効果的に行うための方法を説明します。

 

産後はなぜダイエットに適しているのか?

産後はダイエットに最適な時期と書きましたが、それには科学的な根拠があります。

人間の身体には、「恒常性」という性質が備わっています。

これは、身体の環境をある一定のところに保ち続けようとする傾向のことで、例えばダイエットをして急激に痩せたり、暴飲暴食して急激に太ったとしても、いつの間にかだいたいいつもの体重、体型に戻っていますよね。この「いつもの状態に戻る」というのが、恒常性が働いている、ということなのです。

この恒常性はいついかなる時にも働いていますが、唯一、周産期にのみ、その働きを中断するのです。

妊娠、出産にかけ、女性の身体の中では通常ではあり得ないホルモンバランスの激変が起こっています。

そのおかげで恒常性が失われ、「いつもの自分」がリセットされます。

産後ダイエットを行うにあたり、「いつもの自分=妊娠前の自分」をゴールに据える方がほとんどだと思いますが、考えてみてください…妊娠前の自分の体重、体型は、「自分の理想の体重、体型」でしたか?

100%理想の体重、体型だった、という方は、実際あまりいないのではないでしょうか(ごく稀にいらっしゃるかもしれませんが)。

恒常性が失われる産後は、「妊娠前の自分」よりも、理想の体重、体型にグンと近づき、そこを新しい「いつもの自分」に再設定する唯一のチャンスの時期なのです!

産後は、ピンチではなくチャンス。

ダイエットだけでなく、身体の全てを作り変えるのに最適な時期であることを、覚えておいて下さいね。

 

産後ダイエットを始める時期は?

産後はダイエットに効果的な時期だと言っても、産後すぐにダイエットを始めていいというわけではありません。

出産直後は、身体に大きなダメージが残る時期。

この時期に無理なダイエットを行えば、身体に決定的なダメージを与え、後々まで悪影響を及ぼしかねません。

一番大切なのは、まずしっかりと休養し、身体の回復に専念すること。

産後ダイエットを開始するのは、産後一ヵ月検診で医師の許可が出てからにしましょう。

もちろん回復の度合いには個人差がありますので、医師の許可が出ても、自分自身の身体と相談して、大丈夫だと判断してから始めるようにしてくださいね。

 

産後ダイエットの効果的な方法とは?

実際に産後ダイエットを始めるにあたって、どんな方法を取ったらよいか…おそらく、ネット検索などで調べられる方も多いかと思います。

芸能人の〇〇さんは、コレで産後ダイエットに成功した!

コレさえやれば必ず産後ダイエットは成功する!

そんな情報が、インターネット上には溢れています。

少し調べてみただけでも、ダイエットに効果的な食事法、インスパイリングエクササイズ、グラビティヨガなど、色々な方法が紹介されていました。

どれも、実際に行った方が産後ダイエットに成功したのは間違いないでしょう。

しかしこれらの情報には、大切なものが抜け落ちています。

ただやみくもに、一つのことを行えばいいというわけではないのです。

食事法は、もちろん効果的です。

食事量をむやみに減らすのではなく(母乳の出にも影響が出ますので、これは厳禁です!)、身体に優しく栄養バランスの取れた食事を摂ることは、ダイエットにも効果を上げるでしょう。

それと同時に、身体を動かすことが、やはり重要です。

しかし、妊娠、出産を経て筋肉が衰えた身体で、ハードな筋トレなどをいきなり行うのは負荷が大きすぎます。

大切なのは、「順番」

まずは、有酸素運動で体力をつける

次に、妊娠、出産で歪んだ骨を元の位置に戻す

そして、その位置をキープするための筋肉をつける

体力をつける→骨を元の位置に戻す→筋肉をつける この順番こそが、産後ダイエットで最高の効果を上げるカギなのです。

 

効果的な産後ダイエットのカギ①「体力をつける」

身体が回復したら、まずいち早く体力をつけることが重要です。

体力は、育児にも不可欠なもの。

体力をつけるには、有酸素運動を行うのが最も効果的です。

ウォーキング、ジョギング、スイミング…

有酸素運動には色々あります。ただ、赤ちゃんを育てながら気軽に行えるものはなかなかないですよね。

でも、大丈夫!バランスボールを使えば、赤ちゃんを抱いたままポンポンと弾むだけで、簡単に有酸素運動を行うことができます。

他にも、赤ちゃんを抱いたまま、床に足を投げ出して、しっかりと呼吸をしながらヒップウォーク(お尻あるき)を行うことでも手軽に有酸素運動ができます。

産後ヨガなどの教室へ通ったり、DVD教材などでエクササイズをしてみるのもよいでしょう。

まずは、しっかりと有酸素運動を行って体力をつけることです。

 

効果的な産後ダイエットのカギ②「骨を元の位置に戻す」

妊娠中から産後にかけては、身体中の関節が緩み、骨盤を中心に骨格に歪みが生じやすい時期でもあります。

骨格が歪んでいると、様々な不調を生み出し、代謝も下がるためダイエットにも効果が出にくくなります。

産後骨盤整体に通うなど、プロに委ねる方法もありますし、①で出てきたヒップウォークを行うことも、骨盤を整える効果があります。

バランスボールによるバウンス(弾む)運動も、骨盤を整えて元の位置に戻すのに効果を発揮します。

 

効果的な産後ダイエットのカギ③「筋肉をつける」

せっかく骨を元の位置に戻しても、その位置をキープするための筋肉がついていなければ、すぐに歪んだ状態に戻ってしまいます。

ここで初めて、筋トレが必要になってくるわけです。

とは言え、負荷の大きな筋トレは、産後には向きません。

特に骨盤周りの筋肉を鍛えたいので、激しい腹筋を行いたいところですが、そこは焦らずに。

妊娠中、お腹が大きくなるにつれて腹筋も引き伸ばされて、伸びたゴムのようになってしまっているのです。

ゆっくり腹式呼吸を行ったり、仰向けになって息を吐きながらおへそを覗き込むぐらいの軽い腹筋から徐々に始めていきましょう。

バランスボールを使った腹筋も、負荷を調整しやすくて効果的です。

 

産後ダイエットに絶対的な効果を発揮するエクササイズとは?

ここまで、効果的な産後ダイエットの3つのプロセスを見てきました。

その中で、どの項目にも共通して書かれていたものがあったのに、お気づきになりましたか?

そう、バランスボールです。

バランスボールを使ったエクササイズは、「体力をつける」「骨を元の位置に戻す」「筋肉をつける」の3つのプロセスを知らず知らずのうちに全て行えてしまう、産後に最適なエクササイズなのです。

しかも、バランスボールエクササイズは赤ちゃんを抱いたまま行うこともでき、寝かしつけにも効果を発揮します。

一般社団法人体力メンテナンス協会の認定インストラクターによるバランスボールレッスンは全国で行われており、赤ちゃん連れOKのレッスンや見守りフォローつき、託児つきのレッスンも多く開催されています。

産後女性向けのレッスンを開催するインストラクターの多くは、実際に産後にバランスボールに出会い、産後ダイエットを成功させた経験者でもあります。

産後ダイエットを効果的に行いたい!という方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

一般社団法人体力メンテナンス協会認定レッスン一覧表

一人でも多くの産後女性が、妊娠前より美しく健康な身体を手に入れ、ママになっても人生を楽しむことができることを願っています。