COLUMN

2021.12.28

健康長寿のキーは「腸腰筋」:バランスボールでスクワット以上の効果を!

 

人生100年と言われている今、自分の足で歩ける力を何歳まで維持できるかは、極めて重要なこととなっています。そうした中、健康長寿に向けて注目すべき筋肉は、腸腰筋

 

今回は、いつまでも元気に、いつまでも自立した生活を送っていくために重要となる「腸腰筋」に焦点をあてた話題です。

 

健康寿命に重要な「腸腰筋」とは?

 

腸腰筋は大腰筋、小腰筋、腸骨筋の3つの筋肉をまとめた総称のことで、上半身と下半身をつなぐ筋肉です。

 

この腸腰筋は脚を持ち上げる際に大きな役割を果たしており、私たちは腸腰筋のおかげで、歩いたり、走ったりすることが可能となっています。また、腸腰筋は「関節の安定」や「姿勢の保持」にも貢献しています。そのため、腸腰筋の機能が低下すると、腿が上がらなくなって、何でもないところでもつまずいたり、転倒しやすくなったりします。

 

移動能力が衰えてしまうと、日頃の買い物や外出も思うように出かけられなくなり、生活の質にも大きな影響を与えます。

 

国民全体の運動不足が懸念されている今、腸腰筋は「健康寿命を延ばすために欠かせない筋肉」であり、「移動能力を保つうえで要となる重要な筋肉」として注目されています。

 

脚力に自信はありますか?

 

最近では、若い世代の筋力低下が指摘されており、特に若い女性において将来のサルコペニアリスクにさらされている現状が報告されています。

 

筋肉量は30代から落ちはじめ、40代からは年に1%ずつ減り、特に下半身の減り方が激しいと指摘されています。歩行を支える脚の筋力は60歳になると50パーセントもダウンするとも言われており、加齢だから仕方ないと放置していては健康寿命に大きな影響を与えかねません。

 

歩行が困難になるロコモティブシンドロームは、まさに筋肉の衰えが原因でもあるため、若いうちから意識して筋力を鍛えていくことが不可欠です。

 

誰でも安全にできる腸腰筋トレーニング

 

では、腸腰筋の衰えを予防し、いつまでも丈夫な足腰を維持していくためには、どうしたらよいのでしょうか?

 

そのお勧めの方法として、スクワットが有効と言われており、その効果は筋力アップにとどまらず、運動機能の改善や姿勢矯正といったことも報告されています。

 

スクワットは皆さんもご存知の通り、いつでも、どこでも気軽にできる筋トレとして多くの方が実践した経験があるかと思いますが、実はとても奥深い筋トレでもあります。正しいフォームで行わないと効果を期待できないどころか、腰痛や膝の痛みの原因になったりしてしまいます。そのため、不慣れな初心者が正しいフォームを習得するまでは注意を要する筋トレであったりするのです。

 

そうした中で、運動初心者であっても、誰でも安全にできる腸腰筋エクササイズとしておススメするのがバランスボール

 

バランスボールに座ったことがある方は体感しているかと思いますが、ボールに座ると自然と身体は転がり落ちないようにバランスを保とうとるため、座っているだけでも姿勢保持として働く腸腰筋に刺激を与え、筋トレ効果を得ることができます。さらに正しい姿勢をキープしながら弾むことによって、上半身と下半身を繋いでいる腸腰筋により多くの刺激を与え、効率よく腸腰筋をはじめとする複数のインナーマッスルを同時に鍛えていくことができるのです。

 

万能なバランスボールを健康長寿のお供に!

 

運動不足を解消したい!でも、時間がない。運動する場がない。そんな方こそ、日頃の生活の中でバランスボールを活用してみませんか?

 

バランスボールは前述したとおり、座っているだけでも筋トレ効果があることから、職場や家庭の椅子をバランスボールに変えている人もいます。少し疲れたなと思ったら、ちょっと弾んでみる。これだけで全身の筋肉を緩め、血流を促し、新鮮な酸素を全身に送り、身体や脳の疲労を解消していくことが期待できます。

 

バランスボールを日常に取り入れることで、あえて時間を確保しなくても体力つくりができる利点から、近年では健康面での活用はもちろん、脳活性の効果に注目し、生活や仕事上のパフォーマンスアップを期待して利用している方も増えています。

 

一般社団法人体力メンテナンス協会では、バランスボールエクササイズのプロであるインストラクターが、一人一人に適したエクササイズ内容を組み立て、その方に寄り添ったレッスンを提供しています。「こうなりたい」と願う自分に会えるだけでなく、「新しい私」に出会えるワクワクも楽しんでいただきながら、効果的なエクササイズの方法やポイントをお伝えしていますので、ぜひ一度体験してみてください。